第7回 人にお金を貸すときの注意点について
2014.03.30 Sun
「善意でお金を貸してあげたのに、返済してくれない。」ということは往々にしてあることです。このような危険を避けるためにも次のことに注意して必ず証拠を残しておきましょう。
人にお金を貸すときの注意点
1.借用書を必ず作成する
貸したお金が返ってこないという事になってしまって、裁判等の法的手段を取らなければならないことになった時に、貸したこと、すなわち相手がいずれは返してくれるという約束をしたことの証拠が必要になります。
ところが、借用書がないと相手がもし「借りた覚えがない」とか「あれはもらったものだと」主張してきたときに証拠がなければ、事実は藪の中となり、裁判で負けてしまう恐れがあります。そうならないためにも必ず借用書は作成しておきましょう。
2.相手の返済能力を確認する
貸したお金をちゃんと返済することが出来る人なのか、確認する必要があります。その人の収入がどれくらいなのか、月々どの程度のお金が余るのか。また、不動産等の資産は持っているのか、その不動産の担保価値はあるのか。今現在収入はなくても、将来見込みのある収入があるのか等確認しておく必要があります。
3.相手の人柄を見る
いくら返済する能力がある人でも、実際問題としてそ人に返す気がなければお金は返ってきません。ちゃんとお金を返してくれそうな人なのか、誠実な人なのか確認しましょう。
4.担保をとる
万一、なんらかの事情で返済してもらえない時の為に、担保を取ること検討してもよいかもしれません。その方法は、不動産に(根)抵当権を設定するのが一般的でしょう。不動産がない場合は、人的担保、資力のある人に保証人になってもらうといいでしょう。
5.勤め先を確認する
貸す相手が給与所得者の場合、万一返済してもらえず裁判等の法的手続きを取った場合に備えて勤務先を確認しておきましょう。裁判で勝訴した時に給与を差し押さえることが出来ます。勤務先がわからなければ給与を差し押さえることは極めて困難になります。
せっかく勝訴しても差し押さえるべきものがなければ、裁判に勝っても絵に描いた餅になってしまいます。